2021-01-01から1年間の記事一覧
moeyoken-movie.com 『燃えよ剣』 幕末を鮮烈に駆け抜けた新撰組副長土方歳三の生涯。原作司馬遼太郎。 幕末維新の頃は、ほんのわずかな期間活躍したことでも、その後100年経っても人々の記憶に残る。 新撰組はそのうちの一つの組織であり、数年間しか存在し…
www.shinchosha.co.jp 『竜馬がゆく』をもとに、千葉さな子さんのことを書いた短編エッセイ。 作中の女性の中では個人的に千葉さな子さんが好きであったために、彼女の後日談のあるこのエッセイを読んでとてもうれしかった。ただそれだけではなく、この『司…
bookclub.kodansha.co.jp 『妖怪アパートの幽雅な日常』 幼い頃に両親を失い、その後一生懸命独り立ちを目指して商業高校に入った稲葉夕士。 お世話になった親戚の家を出て、なんと妖怪やお化けの巣窟に居候することに。。 久々に面白い小説を読んだ。 子ど…
kinro.ntv.co.jp 『風立ちぬ』 大正から昭和初期、関東大震災から第2次世界大戦に至る、厳しく激動の時代。 日本の若き航空技師・二郎の飛行機作りにかける情熱と、震災時に出会った少女・菜穂子との、再会して始まる儚くも美しい恋を中心にした青春映画。 …
kinro.ntv.co.jp 『スタンド・バイ・ミー』 80年代の米国の少年たちの青春映画。誰にもある、あの頃の冒険や友情が蘇る。 私の少年時代の80年代は、今にして思えば名作が多かった。 どの世代でもそう思うだろうが(笑) 舞台はアメリカの田舎町で、まだ…
www.shinchosha.co.jp 『果心居士の幻術』 戦国期に活躍した忍者などを題材にとった小編が6点入った小説。解説も秀逸。 『果心居士の幻術』 戦国期の小説は往々にして血湧き肉躍る大活躍をする大名やその重臣を主人公にとったものが多い。 その中で、司馬さ…
1990年3月21日に日本テレビ系で放映されたアニメ。 酒見賢一氏の『後宮小説』が原作。 佐野量子がタイトルと同じ、作風にぴったりなエンディングソングを歌っていて、それがアンニュイで、物語が終わった後の余韻も感じ、印象的であった。 ストーリー…
共に全く異なるようなエッセイが記憶に残っている。 『明治の若者の気分(坂の上の雲連載予告)』は、名作『坂の上の雲』を新聞紙上に連載する前のひと語りだ。 小説を構想していると、一つの情景があるようだ。正岡子規から話は始まる。 日本の短歌、俳句と…
『竜馬がゆく』が完結した昭和41年頃だけに、関連のエッセイが多い。 作品を愛する私は、作者が紐解く舞台裏、感想について、この巻では多く読めたことに感謝している。願わくば、この作品は時代の空気感と共に読みたかった。 『竜馬の死』は、物語が竜馬…
長崎。竜馬がその船に憧れた青春を、そして夢を生きていた長崎。私も修学旅行で初めて行って、明るい景色とカステラで大好きになった町(笑)。 そして、故郷土佐の中で竜馬を記録した、司馬さんも尊敬する史家、平尾道雄氏。 「青春」の字の如く、踊るよう…
『吉田松陰』 このほぼ最後にあるエッセイが素晴らしい。 この10ページに満たない分量で、明治維新の成立に不可欠でありながら、不可思議な鮮烈な影響力、点火の謎について語っておられる。 間違いなく、松陰と松下村塾の若者たちがいなければ、維新は成立…
『坂本竜馬は維新史の奇蹟的存在である、といったのは平尾道雄氏だが、このことばには限りない魅力がある』という書き出しから始まるエッセイだが、この言葉に魅き入れられたお蔭で司馬さんが竜馬がゆくを描き、そしてそれを私たち後輩が楽しめるということ…
竜馬にとっての故郷、土佐。そして司馬さんにとっての故郷のひとつ、大和。それから西郷や大久保の故郷、薩摩。 この巻は司馬さんが国民的作家に駆け上っていく契機となる時代のエッセイだけに、筆致が更に躍動して来ており、一読者・一ファンとして、とても…
高田崇史氏の小説。 古事記異聞シリーズの第3巻。 今回は、「元出雲」が舞台。 出雲は丹波にあった。元出雲という。 正直、出雲の奥深さが更に濃厚になり、主人公の女子大生橘樹雅とともに迷ったように思う。 この巻では、「出雲」と共に「賀茂」が鍵となっ…
司馬さんの、「経験から紡ぎ出す、多くの人が共感できるような心象風景」と、「歴史の重要な1シーンに恰も自身が居合わせたような表現・描写」にも私は惹かれる。 この本にもそう言う作品が多いが、多分にそれらを感じたのが標記の2作品である。 『一杯の…
司馬さんは、自分が最も好きな人物『坂本竜馬』を小説に描き、読者に知らしめた。 この一事をもって、司馬さんが私に与えた影響は計り知れないものがあった。 18、19歳の頃読んで、ご多分にもれず、心が熱くなった。友達にも勧めた。 もちろん、この作品…
令和3年の正月になった。 年は新たになったが、手に取ったのは昨年に続き、高田崇史氏の20周年記念短編集。 つくづく、自分でも歴史と謎が好きなんだと思う。 大河ドラマの『麒麟がくる』を見ていても、やはり本能寺の変の真実は結局どうだったんだろうと…